山田ズーニー『おとなの進路教室』。
今日から仕事を離れ、本格的な学生生活が始まります。
就職してから丸7年、ようやくたどりついたキャリアチェンジのスタートライン。
今日は、指導教授が新たに設立した研究所のオープンセレモニーに出席。
ずっとご挨拶したいと思っていた先生にお会いできたり、修士を出てから随分経つのに覚えていて声をかけてくださる先生もいて、新たな門出にふさわしい一日になった。
実感はまだわかないけれど、自分にとって、この場所にいることが全く違和感なく居心地よく感じられる。
これからの新生活で、心に留めておきたいこと。
「枠に挑む」というタイトルで紹介された読者からの投稿。入社したての部下から、会社を辞めたいという相談を受けた上司の言葉。これを読んだとき、まるで自分のことを言われているようで、胸が痛くなりました。
「彼は、この場所に身を置き切っていない。片足を状況の外に出しておいて、いつでも逃げられるように退路を確保している。」
「たぶん彼は、(中略)仕事の現場で、よそよそしい他人が発した言葉に、ある役割を期待された当事者として自分をつないでいくことが、できなかったのではないかと思います。(中略)よそよそしい他人との仕事の上でのやりとりが、面倒くさい、で済んでしまうほどの、重要性しか持っていなかったのかもしれない。」
新卒で入社してすぐ、自分の居場所はここではないと直感しながら、次に進むべき道を見つけることができずに働いてきた自分は、まさにこの部下のようだったのかもしれません。
身を置き切ってしまえば、二度とここから出ることはできないのではないかという恐れ。身を置き切らないことで、自分の小さなプライドを守っていたのかも。そんな悶々とした日々を重ねて、今日の自分があります。
でも・・・当時の自分に出会えるなら、まずは今この場所にどっぷり浸かってみなよ、と言うでしょう。
時間はかかったけれど、ようやく前に進むことができます。
この場所に身を置き切って生きていく覚悟で。