LIFE SHIFT

三十歳の原点~LIFE SHIFT~

社会人大学院生の日記。新たな働き方を模索中。

寿司職人も伝統工芸士も同じ。

堀江貴文氏のツイッターでの発言。賛否両論ありましたね。

堀江貴文「何年も下積み修行してる寿司職人はバカ。搾取されていることに気づけ」 | netgeek

 

この意見に、私は賛成です。

なぜなら、伝統工芸の世界に関わって、まったく同じことを感じたから。

地方の伝統工芸は、後継者不足や需要減少で存続が厳しい状況にあります。弟子を育てることができるのは余裕がある職人だけで、なかには自分の代で廃れることを覚悟している職人もいます。

職人たちに共通していたのは、自分が教わった方法、すなわち「長期間、弟子入りして技を盗む」という方法でしか伝統を継承できないと思っている点。

当初は私も、そういうものだと思ってました。

でも、京都伝統工芸大学校を知って、その考え方が180度変わった!!

ここでは、漆工芸、陶芸、仏像彫刻、蒔絵、友禅、木工芸などの伝統技法を、体系的なカリキュラムのもとで学ぶことができます。伝統工芸士らが講師となって、「門外不出」的に継承されてきた匠の技が、日々惜しげもなく伝授されています。

数年前、仕事で実際に訪問する機会があり、展覧会で生徒さんの作品も見ましたが、素人目にはプロと遜色のない優れた作品ばかりでした。

もちろん、プロの目から見れば、まだまだ市場に出せないレベルなのかもしれないけど、それでも、たった数年でここまで高い技術を身に着けることができるなら、これは画期的な仕組みだ、と心底驚いたんです。

職人の世界はどうしても、「素人が口出しできない聖域」のようなものと考えがちです。そういう閉ざされた思考が、新たな展開の可能性を狭めてしまっています。

伝統工芸大学校も寿司スクールも、卒業生が新進気鋭の職人としてデビューし始めています。彼らの今後の活躍が、閉ざされた「職人の世界」を開くきっかけになると期待してます。