LIFE SHIFT

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三十歳の原点~LIFE SHIFT~

社会人大学院生の日記。新たな働き方を模索中。

役立てること~総合生存学の挑戦~

www.nhk.or.jp

今日のETV特集を見て、総合生存学という分野を初めて知りました。

既存のあらゆる学問領域を統合し、広い視野を持ったグローバルリーダーを育てる目的で、京都大学に創設された総合生存学館。

前例のない取組とのことで、教員も学生もまだまだ試行錯誤中といった様子でしたが、それでも可能性のある取組と感じました。

総合生存学は、学問領域を超えた「広がり」の中で研究を具体的な社会問題に役立てようとするものですが、これが大学教育の目的である専門性や研究の「深化」とトレードオフになる側面があり望ましくないとの批判もあるらしい。

番組はさらに、いわゆるG大学(Global)とL大学(Local)の分類のような、大学の機能分化についても展開しました。

私自身、研究を大学の中だけで完結させてはいけないという思いから、修士号取得後に社会人となりました。再び大学に戻った今、大学の役割や、具体的な社会問題の解決にどう研究を役立てていけるのか、日々考えているところです。

そもそも「広がり」と「深化」はトレードオフではなく、補完関係にある。そこを否定してしまったら、大学の存在意義そのものがなくなると思います。

G大学であっても、社会で起こっている現実の問題に寄り添って多様な視点から問題解決にあたらなければならないし、L大学であっても学問領域の深化は大学教育として必須です。どちらも欠けてはいけない要素です。

ただし、どの課題に取り組むのか、研究をどこに役立てるのかについては、対象が違ってくるのだと思います。

G大学は世界の課題解決に、L大学はその地域社会の問題解決により貢献すべきであり、特に地方大学はそれを具体的に実現可能なレベルまで落とし込んで提示する必要がある。地方大学の方が、果たすべき役割や領域がより広いと思うのです。

G大学が行うノーベル賞級の研究は、黙っていてもたくさんの研究者が後を追って、さまざまなレベルで展開していきます。しかし地方では、存続の危機ともいえる諸問題に直面しながら、地方自治体も民間企業も、研究成果を現場に落とし込む余裕なんてありません。産学官がほとんど別個に独立している。問題があるのはわかっているし、目指すべき姿や方向性も見えているけれど、具体的にどんな取組をすればよいのかわからない。政策は、それを立案することよりも、現場で実行することの方がはるかに難しい。そこにこそ、L大学が生き残っていく道があると思うのです。

まだまだ考えなければならないことがあります。今日はこのへんで。

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