自分を解放すること。
pha『しないことリスト』。
本屋で、ふとphaさんの新刊のことを思い出し、心当たりのコーナーを回ってみたけれど見つからず。
図書検索の機械で調べてみたら、「自己啓発」のコーナーにあった。
しかも、およそ毛色のちがう「一流理論」とか「成功者の名言」とかいうタイトルのなかに並んでいて。
これじゃ見つからないよ~と思ったが、今この本を読了して思い直した。
あの陳列は正解だった。
この本は、いわゆる意識高い系の自己啓発本が推奨する「~すべき」という成功理論を、ことごとく「しなくていい」リストに入れてしまう。
それは、ぐっと握りしめていた手を開いて、必死につかんでいたものを手放すようなイメージ。そうして開いた手のひらに、本当に大切なものだけが満たされていくような感覚。
そういえば私も仕事に悩んでた頃、どうすればこの退屈な仕事をもっと楽しめるのか、つまらないと思うのは自分のせいなんじゃないか、と思って、こんなコーナーに立ち寄ることがありました。
当時、そこで解決の糸口になるような本には出会えなかったけれど。もしphaさんの本に出会っていたら、もっと早く自分を解放できたかもしれない。
・なぜしないといけないかが、自分でよくわからないことは、もうやめよう。まわりに理解されなくても、自分で実感の持てることや、自分のしたいことだけをやっていこう。
・自分が過去にした判断や、費やしたエネルギーが無駄だったと認めることはしにくい。でも、間違った方向に進み続けるよりは、早めに方向転換をしたほうが傷は浅くて済む。
ガツガツした仕事観にとらわれて本を探しにきた、疲れ切ったサラリーマンには、この一冊が救いの手になるのではと思います。