LIFE SHIFT

三十歳の原点~LIFE SHIFT~

社会人大学院生の日記。新たな働き方を模索中。

日本ではお目にかかれない?バルト三国の穴場スポット4選

バルト三国訪問にあたり、事前に観光スポットを調べていったのですが、いわゆるメジャーどころ以外の穴場スポットで良かったところを、いくつかご紹介します。

1.ウジュピス共和国(リトアニア・ヴィリニュス)

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リトアニアに来て初めて知ったのですが、リトアニアのウジュピス地区には、ウジュピス共和国という独立国家があります。といっても、国土がわずか0.6㎢しかなく、ウジュピス地区の芸術家たちが1997年に勝手に独立宣言した、正式には国と認められていない、いわゆるミクロネーションです。大統領も国歌もあり、特に有名なのは各国語に訳されたユニークな憲法です。数か国語に訳されているのですが、日本語訳の掲示がなかったので、勝手に翻訳。*1 フフッと笑ってしまうような条文もあります。

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ウジュピス共和国憲法(日本語訳・非公式)

1. 誰もがVilnia川の側に住む権利があり、Vilnia川はその側を流れる権利がある。
2. 誰もがお湯と冬の暖房とタイル張りの屋根で暮らす権利がある。
3. 誰もに死ぬ権利があるが、義務はない。
4. 誰もが過ちを犯す権利がある。
5. 誰もがユニークである権利がある。
6. 誰もに愛する権利がある。
7. 誰もに愛されない権利があるが、必ずしも愛されないわけではない。
8. 誰もが平凡で無名である権利がある。
9. 誰もが遊んで暮らす権利がある。
10.誰もが猫を愛し世話する権利がある。
11.誰もが犬が死ぬまで見守る権利がある。
12.犬は犬として存在する権利がある。
13.猫は飼い主を愛する義務はないが、飼い主の窮地は助けなければならない。
14.ときに誰もが自身の役目を知らずにいる権利がある。
15.誰もに疑う権利があるが、義務はない。
16.誰もが幸せになる権利がある。
17.誰もが不幸になる権利がある。
18.誰もが黙っている権利がある。
19.誰もが信仰を持つ権利がある。
20.暴力をふるう権利は誰にもない。
21.誰もが自分にとって重要でない物事の真価を認める権利がある。
22.誰も永遠を望む権利はない。
23.誰もが理解する権利がある。
24.誰もが何も理解しない権利がある。
25.誰もがいずれかの国籍をもつ権利がある。
26.誰もが誕生日を祝い、また祝わない権利がある。
27.誰もが自分の名前を覚えるべきである。
28.誰もが自分の所有物を共有できる。
29.所有していないものを共有することは誰にもできない。
30.誰もが兄弟、姉妹、両親をもつ権利がある。
31.誰もが自立できる。
32.誰もが自由について責任がある。
33.誰もが泣く権利がある。
34.誰もが誤解される権利がある。
35.他人を有罪とする権利は誰にもない。
36.誰もが個人として存在する権利がある。
37.誰もが権利を持たない権利がある。
38.誰もが恐れない権利がある。
(39. 負けないこと)
(40. 喧嘩しないこと)
(41. 降伏しないこと)

最後の3つはモットーであり、権利ではないと主張する者もいる。
これは、Thomas Chepaitis(Uzhupis外務大臣)とRomas Lileikis(Uzhupis大統領)によって1998年7月に書かれたものである。

2.医療史博物館(ラトビア・リガ)

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マニアックですが、おすすめの博物館。西洋医学の単純かつ豪快さが、これでもかというくらいシュールに展示されています。

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そして、ここでも所々ちりばめられる旧ソ連の鬼畜感…。たとえば生物実験「双頭の犬*2」の展示もありましたが、ゾッとして写真におさめることができませんでした。あとは宇宙実験の展示で、犬に宇宙服を着せてイスに括りつけてる様子とか。 

内容も盛りだくさんで見ごたえありますが、とにかくつっこみどころが多すぎて、おなかいっぱいになります。

※こちらの方が詳しい記事を書いてらっしゃいます。

ラトビア☆リガ パウルス・ストゥラディンシュ医療史博物館|日記

3.猿の宇宙飛行士(ラトビア・リガ)

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医療史博物館から中心部に戻る途中、大通りを歩きながらふと横を見てギョッとしました。公園の木々のなかに、高さ12メートルの巨大な猿の像。「サム」という名が付けられた、ロシアの彫刻家の作品だそう。宇宙有人ミッションで生物実験に使われた動物たちへの敬意を表した記念碑とのこと。なんでしょう、このセンス。とにかく日本ではお目にかかれないタイプの記念碑です。

4.ヴィリニュス大学の壁画(リトアニア・ヴィリニュス)

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リトアニア最古の大学、名門ヴィリニュス大学。ここもかつては、反ロシア運動の拠点となったことから、1世紀近く閉鎖されていた歴史があります。敷地内には12の中庭があり、有料で美しい大学構内を見て回ることができます。

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オススメは、書籍部(↑)とバロック様式の建物にあるフレスコ画(↓)。美しさに見とれていると、鼻をほじってこちらを見ているオジサン発見。どこにいるのか、お探しあれ。

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こちらもどうぞ!

*1:正式な訳が出たら削除予定

*2:詳しく知りたい方はこちらを参照。http://www.imishin.jp/vladimir-demikhov/