今年最も攻めた番組「クレイジージャーニー」衝撃回ベスト10
2015年のテレビ番組の中で、最もハマったのが『クレイジージャーニー』。
独自の視点やこだわりを持って世界&日本を巡るジャーニーたちが、その特異な体験を語る伝聞型紀行バラエティ、というコンセプトの番組なのですが、とにかく出演者が毎回ぶっ飛んでます。本当にクレイジーすぎる。
ここが面白い!マニアックすぎるテーマ設定
ディープすぎる世界。こんな映像みたことない!
スラム街の潜入取材では、銃密造の現場やマリファナ畑はもちろん、ラリった薬物中毒者が麻薬を打つ姿や、臓器売買をした人の体もそのまんま流れます。また、ホームレスが下水道管で暮らす「マンホールタウン」や、アメリカの極悪刑務所など、文字通りアンダーグラウンドな世界の現状が映し出されます。
また、バリ島の「風葬」(遺体を放置してミイラ化させる)や、マサイ族の性生活など、私たちには想像もつかない世界の少数民族の文化も紹介されます。
遠い世界の話ばかりかと思えば、私たちの日常にある「縁切り寺」や「ゲイのハッテン場」など、知られざるディープな世界を垣間見ることができます。
ちょっと目を背けたくなるようなグロい映像もありますが、単なる「恐いもの見たさ」を刺激するだけの番組ではなく、世界には我々の知らない現実があるということを、放送できるギリギリのラインで見せてくれる番組です。
「好き」が突き抜けるカッコよさ
総じて、扱うテーマがマニアックすぎるのが特徴です。
「好き」を貫いた結果、ちょっと変人の域に入った人たちの番組と言えば、「タモリ倶楽部」や「マツコの知らない世界」などがありますが、これはそれらの番組と一線を画しています。
洞窟が好きすぎて、狭い穴に入って出られなくなり生命の危機に瀕する人。近代的な動力を使わず手作りの船で航海することにこだわるあまり、木を切り出すための斧の材料である砂鉄から集めちゃう人。アフリカの少数民族が好きすぎて、仲良くなるために自分もおっぱい丸出しで村人と戯れる女性。
他人が見たら何のためにそれをするのかわからない、むしろやらなくていいだろと思うようなことに、全身全霊、命をかけて取り組むジャーニーたちは、いわゆる「オタク」とか「変人」という生易しいものとは次元が違います。自分の好きなものにとことんハマって突き抜けちゃった彼らは、もはや「変態」の領域にいます。
ありえない、と思いながらも、ここまで「好き」を追究できたら幸せだろうな、と思ってしまう。それだけの熱量が彼らにはあります。いずれのジャーニーもリスクを負って挑戦する分、いろいろ大変な目にあっているんですが、それでもみなとても楽しそうで、まさに生の喜びを体現しているといった様子。前向きで、楽観的で、行動的で、自由すぎる彼らの姿から、生きるエネルギーを分けてもらえます。